赤ちゃんの腸内細菌

腸内細菌は、初めから体の中にあるわけではありません。

赤ちゃんは、母親の子宮内では無菌状態で育ちます。
そのため、出産直後の赤ちゃんの便は無菌です。
翌日から1グラムにつき1千億以上の細菌が便の中に見られます。
最初は、大腸菌や腸球菌が検出され、2~3日後にはビフィズス菌、5日目頃にはビフィズス菌が増えて、腸内は理想的な腸内環境になります。
そして、大人と同じものを食べるようになった頃には、悪玉菌が増え始めて、大人と同じような腸内環境になるのです。

赤ちゃんのときに気にならなかった便の臭いも、この頃には悪臭を放つようになるのです。
また、大人になるにつれて、腸内の細菌の種類も変化します。
生まれてから、青年期までは大きな変化はありませんが、高齢になるにつれて、ビフィズス菌の数が減少します。
その代わりに、腐敗菌の代表ウェルシュ菌が増加します。
原因としては、歳をとるにしたがって胃酸の量が減少し、胃の中で死滅するはずだった菌を腸まで送り込んでしまうためです。

また、腸の機能が衰えてくる事が原因だと思われます。
そして、大便の臭いが気になる時は、悪玉菌が増殖してる事になるので注意が必要です。
腸を若々しく保つ為には、腸内環境を整える事が大事です。
つまり、生きたビフィズス菌が含まれているヨーグルトを食べる事で、腸の老化を抑える事ができるのです。

ストレスによっても、腸内細菌の数は大きく変化します。
ストレスなどの精神的ストレスの他に、肉体的疲労などの体の負担になるものすべてにおいて、腸内環境に影響を与えているのです。
ストレスで、胃液の量が変化し、胃炎などになる事があります。
そして、悪玉菌が増えると、腸内環境が老人のようになってしまうのです。

この他にも、病気になったり、手術を受けたりする事で、腸内環境が変わってしまう事もあります。


善玉菌を増やすには


腸内の善玉菌を増やすには、ビフィズス菌が好む栄養素を摂取するのがポイントです。

ビフィズス菌が好むのは、糖類です。特に大好物なのが、小糖類です。
乳糖、麦芽糖、各種オリゴ糖を好みます。

また、多糖類も好物です。多糖類には、デンプン、グリコーゲン、食物繊維などがあります。

食物繊維には、米、パン、いも類、バナナの他、きのこやこんにゃく、海藻にも食物繊維が多く含まれています。
しかも低カロリーです。
食物繊維は体内にほとんど吸収されませんが、便の量を増やし、腸の動きを活発にして、排泄をしやすくさせます。
食物繊維をたくさんとることで、腸内がきれいになり、ビフィズス菌も増加する事ができるのです。